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立命館大学ーファイナンス研究センター
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デフォルト
クレジット・デリバティブにおけるデフォルトの定義は、以下の3つが一般的である:
1)Bankruptcy:倒産や破産, 債務超過など
2)Failure to Pay:債務不履行
3)Restructuring:債務の条件変更(元本の減額など)
クレジット・イベント(信用事由)は合わせて3CE と呼ばれる。特に、1)と2)の場合は2CE と呼ばれる。
信用リスク
信用リスク(クレジットリスク)とは、財務状態の悪化などの原因で債務者の資産価値が低下もしくは消失することにより、債務者が債務を履行できなくなる可能性によって生じるリスクのことである。必ずしもデフォルトが起きた場合にのみ信用リスクが発生するわけではないことに注意する。すなわち、債権の受け取りの可能性が低くなった時点で信用リスクは発生していると考えられる。
市場リスク
市場リスクとは、分散投資(diversification)で除去できないシステマティックなリスクを指し、マーケットで観測可能な金利リスク、為替リスク、株式リスクなどがある。市場性のある取引には市場リスクがあるので、債券やCDSにも市場リスクが存在する。
カウンターパーティ・リスクとは相対取引(OTC)において、取引相手がデフォルトすることで契約上の支払が行われず損害が発生する信用リスクである。つまり、デフォルト発生以後は、キャッシュフローの受け/払いはないので、その時点での時価評価で当方に益が出ている場合だけが問題となる(行使価格0のオプション)。一方、取引所でなされる市場取引では、証拠金(マージン・コール)などの仕組みが整備されており、決済機関がデフォルトする可能性は考慮されないので、信用リスクは存在しない。将来デフォルトする可能性のある債券の割引金利(ディスカウント・レート)は、デフォルト・フリーの無リスク金利にリスク・プレミアムが加算されたものであるが、このリスク・プレミアムは信用リスクと流動性リスクの対価である。
流動性リスクとは、取引量が極端に少ない銘柄や市場の混乱時などに発生しやすいリスクである。つまり、金融商品の売買を行いたい時、即座に取引ができない状況に陥ったり、通常より不利な価格や金利での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクである。信用リスクと流動性リスクは関連があり、例えば、信用収縮の時期は流動性が枯渇することにより、双方のリスク・プレミアムが上昇する。
ポートフォリオ
Wikipedia参照。
格付け
金融危機の最中、急激に格下げされたCDO の格付など、格付機関の証券化商品に対する格付け付与のロジックが問題含みであることが明らかになった。
クレジット・イベント
参照:クレジット・デリバティブにおけるデフォルトの定義。
SCDO
SCDO ではスーパーシニアの記述もあった方がよい。-田中さん
スワップ・カウンターパーティ
スワップ・カウンターパーティとは、スワップ取引を行う際の取引相手のことである。
Markit iTraxx Japan
図の参考http://www.j-cds.com/jp/markit itraxx.html
クレジット・デリバティブのインデックス(Markit iTraxx Japan)のシリーズ
現在構成銘柄(シリーズ12)については、http://www.markit.com/assets/en/docs/products/data/indices/
credit-index-annexes/itraxx_japan_series_12.pdf を参考にしていただきたい。シリーズ11 の構成銘柄と比べると、09 年12 月に事業再生ADRによる経営再建策がまとまり投資不適格となったアイフルが構成銘柄から外されており、銘柄の見直しが確認できる。
CDOのトランシェ分類
トランシェの分類図を参照。iTraxx Japan はiTraxx Europe と同じ分類、つまり, 0-3%、3-6%、6-9%、9-12%、12-22%(そして22-100%)。一方、CDX は、0-3%、3-7%、7-10%、10-15%、15-30%(そして30-100%)。iTraxx Europe とCDX は、iTraxx Japan とは異なり125 銘柄のバスケットである。また、バスケットに含まれる銘柄のCDS のプレミアムは、たとえば以下で確認できるhttp://www.j-cds.com/jp/index.html のようになっている。
リスク中立確率測度
リスク中立確率測度とは、将来の各危険資産の割引価格の期待値が、初期価格と等しくなるような確率である。つまり一年後の危険資産の期待値が、安全資産で一年間運用した額と等しくなる確率のことである。これは、現実の観測確率とは異なる確率である。-田中さん
この概念を用いるためには、デフォルト・リスク商品を取引する市場が整備されており、「適切」とされる価格で売買が行われている必要がある。この擬似的な確率であるリスク中立確率を用いて評価する方法を、リスク中立化法やリスク中立評価法などと言う。
なお、市場が無裁定であるとは、リスク無しで元手の資金無しに確実に正値のリターンが得られる機会が存在しない市場のことである。
回収率
回収率とは、もし参照資産にデフォルトが生じた場合、参照資産(例えば, 債権) を清算し回収できる資産の割合のことである。
デフォルト時刻
停止時刻の定義: [0,∞] に値をとる確率変数τ が停止時刻であるとは、任意のt ≥ 0 に対して、
が成立するときを言う。ここで
は、時刻t での情報量である。つまり停止時刻とは、τ ≤ t という事象が時刻t までの情報量(filtration) にしかよらないことを意味する。イメージのため情報量という言葉を用いたが、これは数学的に適切ではないことに注意していただきたい。
割引率
確定的な場合であっても一般に割引率は、期間構造を持つことに注意する。今の場合、デフォルト時刻τ が
の間に入ることがある。よって確定的な場合でも経過利子を考慮する必要があるが、ここでは触れない。-田中さん
回収率と割引率のランダム性
ランダム性が与える影響を無視できないことの例?価格への影響などが分かる例を探す。回収率に関しては、モデルが定着しておらず、実際の返済の優先順位の問題やデータ不足問題がある。-田中さん
デフォルトと企業価値の間の関係
この概念が研究課題の1 つであるから別のところで詳しく書くべきだと思われる。特定の構造モデルと強度モデルの関係は何か見えないか?(HP には載せない脚注です)-田中さん
ファット・テイル現象
平均から極端に離れた事象の発生する確率が正規分布から予想される確率よりも高い現象。
(スチューデントの)t分布
(スチューデントの)t分布:
確率変数
が次の条件を満たすものとする。
1)
が標準正規分布に従う確率変数である。
2)
が自由度
のカイ2 乗分布に従う確率変数である。
3) 確率変数
が独立である。
今、確率変数
を
と定義する。このとき、確率変数
が従う分布を自由度
のt 分布という。
カイ2 乗分布:
を任意の自然数とする。
を互いに独立な標準正規分布に従う確率変数とする。今, 確率変数
を
と定義する. このとき、確率変数
が従う分布を自由度
のカイ2 乗分布と言う。
ブラウン運動
Wikipedia参照。
デフォルト分布のファット・テイル性
文献検索中です。-田中さん
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| 2010年4月9日更新
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