- Date: 3 July. (Thu.)
- Place: West Wing, 6th floor, Colloquium Room and on the Web (zoom)
- Time: 16:50-17:50
- Speaker: Yuki Ueda (HOKKAIDO UNIVERSITY OF EDUCATION)
- Title: 一般化Meixner型自由ガンマ分布とそのポテンシャル対応
- Abstract:
自由確率論はVoiculescuによって提唱され、ランダム行列理論を介して古典確率論と深い関係を持つことが知られている。両者の対応関係を記述する方法は複数存在するが、それらは一般に一致しない。代表的なものとして、Bercovici–Pata対応や直交多項式系に基づく対応が挙げられるが、近年ではポテンシャル対応と呼ばれる新たな対応関係が注目されている。この対応は、Voiculescuによる自由エントロピーの理解において本質的な役割を果たす概念である。本講演では、Anshelevichによって導入された自由ガンマ分布を一般化する形で、「一般化Meixner型自由ガンマ分布」を定義し、その分布的性質、たたみこみ公式、Beta–Gamma代数に関する構造的特徴について報告する。さらに、この分布クラスに対するポテンシャル対応の枠組みを構築し、対応する古典確率側の分布クラスの性質についての考察も行う。本研究は佐久間紀佳氏 (大阪大学) との共同研究である。