2023年度

Math-Fi seminar on 25 May (Co-organized as a Quantum Walk Seminar)

2023.05.11 Thu up
  • Date: 25 May (Thu.)
  • Place: W.W. 6th-floor, Colloquium Room and on the Web (Zoom)
  • Time: 16:30 – 19:30

  • Speaker1: 宮崎慈生(立命館大学)
  • Title: エンタングルメントの情報理論
  • Abstract:
量子ネットワークを用いた情報処理において、エンタングルメントは重要な役割を果たすリソースで ある。
今回は 2 体量子系のエンタングルメントの情報論的性質について紹介したい。
エンタングル状態はテンソル積複素ヒルベルト空間上で定義される量子状態である。
この状態は 各部分系の積に分解することができない。分解不可能性を確認する一つの手段は、2 体系間 の相関を調べることである。
今回はエンタングル状態の相関が持つ Bell 非局所性について解説 する。
Bell 非局所性は分離不可能性と同時に物理量の文脈依存性も示唆する。
分解不可能性は量子状態以外に対しても考えられる概念である。
状態のエンタングルメントの 理解に基づき、ユニタリ変換と反ユニタリ変換の分解についても紹介する。
 

  • Speaker2: 黄海仲星(大阪大学)
  • Title: 量子ウォークの局在化と漸近挙動の解析
  • Abstract:
量子ウォークは、量子情報や物性物理学をはじめとする多くの研究分野で注目されており、
その中で「線形的拡散」と「局在化」が重要な性質として知られている。
本講演では、まず量子ウォークとそれに関連する諸分野とのつながりを紹介し、その後、局在化の数学的解析に焦点を当てる。
局在化は、時間発展作用素の固有値解析を行うことで発生条件や漸近挙動を調べることができることが分かっている。
本研究では、転送行列を用いた固有値解析法を紹介し、一次元上の周期、多状態、開放系など
様々な量子ウォークモデルに対して適応することで得られた結果を紹介する。
 
 

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