- Date: 18 Jan. (Thu.)
- Place: W.W. 6th-floor, Colloquium Room and on the Web (Zoom)
- Time: 16:30 – 18:00
- Speaker: 成松明廣 (福知山公立大学)
- Title: 量子ウォークの局所的挙動から考える固有値問題と局在化
- Abstract:
量子ウォークは、ランダムウォークを量子化したモデルとして注目を集めており、特徴的な性質として線形的拡散と局在化が知られている。
このうち局在化現象について、その状態は、数式的には量子ウォークの時間発展作用素の特定(一つとは限らない)の固有関数で記述されるが、ウォーカーが出発点付近にとどまり続ける現象として説明されることも多い。
本講演では、空間的に一様な一般の次元の正方格子上の量子ウォークに対し、局在化の起こる状態の「とどまり続ける」と説明される特徴について、拡散する範囲が有限である固有関数が存在することとして解釈できることを示し、局所的な挙動に注目することでその必要条件を考察する。