2025年度

Math-Fi seminar on 22 May. (Co-organized as a Quantum Walk Seminar)

2025.05.20 Tue up
  • Date: 22 May. (Thu.) 
  • Place: West Wing, 6th floor, Colloquium Room and on the Web (zoom)
  • Time: 16:50–19:00
 
  • Speaker 1: 難波 隆弥(京都産業大学)
  • Time: 16:50-17:50
  • Title: 多重ゼータ関数と高次元ランダムウォーク
  • Abstract: 
一般にある多変数関数が特性関数となるか否かを判別することは, 対応する測度が高次元離散型確率分布となることが自明でない場合には難しいことが知られている. 本講演ではd次元整数格子上に有限個の点, または可算無限個の点に重みをもつ高次元離散型分布及びその畳込により得られるランダムウォークを多重ゼータ関数及び多変数Eule 積を用いて表記する. 特に後者の場合に, 対応する特性関数が無限分解可能となるための簡易な十分条件を与える.
 
 
  • Speaker 2: 渡邉 聡(株式会社KDDI総合研究所)
  • Time: 18:00–19:00
  • Title: Lackadaisical quantum walkによる頂点探索
  • Abstract: 
quantum walkは頂点グラフの目標点(marked points)を探索する際に用いられる。このquantum walkでself loopを加えたものをlackadaisical quantum walkと呼び、探索の成功確率の向上や探索の高速化に用いられてきた。
 ここで頂点グラフに置いて、従来のコイン作用素では探索できないような例外的な配置が存在する。例えば2次元の周期境界条件を課した格子において、隣接した2点がmarked pointsの場合、対角線上にmarked pointsが並んだ場合などは例外的な配置に相当し、従来のGrover walkやlackadaisical quantum walkでは探索できないような配置になっている。
 本発表ではlackadaisical quantum walkのコイン演算子を変形した新たなコインを導入することによって頂点グラフにおける様々な例外的配置を探索できることを紹介する。また他のコインでは例外的な配置を探索できないことをquantum walkの定常状態を構成することによって理論的に示せるということを紹介する。発表に置いては今回新たに研究した2次元の周期境界条件を課した格子にHanoi型のlong edgeを付け加えたグラフについての結果を紹介する。本研究はGiri Ranjan Pulak氏(株式会社KDDI総合研究所)との共同研究に基づいている。

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