デフォルト確率の期間構造を見てみると、強度モデルに比べると強度モデルは、出発時刻の近傍でのデフォルトがほぼ起こらない結果となった。これは、少し現実とは合わないように思える。
相関と倒産件数が全体の0-3%,7-10%、そして15-30%となる確率との関係をそれぞれ比較した。0-3%及び15-30%の時は相関が大きくなれば確率が増加したが、7-10%については単調性が見られなかった。Merton
モデルとBlack-Cox モデルともにほぼ同じ確率と相関の関係となった.
CDS スプレッドの間に生ずる「相関」と資産価値の間に生ずる「相関」を数値シミュレーションにより比較してみると、互いの相関が低い所では、CDS スプレッドの間に生ずる「相関」と資産価値の「相関」の差が大きく、全体としては、指数的な関係が見られた。この結果、CDS スプレッドの間に生ずる「相関」から参照資産に含まれる企業の資産価値過程の「相関」に関する情報を安易に得ることができない場合があることがわかる。